親子フィラーとは

親子フィラーは、ベースプレートのアンカーボルト孔に挿入される「親フィラー」と、アンカーボルトに沿って親フィラーの中に挿入される「子フィラー」の 2つの部材で成り立っています。この2つは常にセットで扱われます。

親・子フィラーはそれぞれ偏心した孔構造を持っています。お互いが回転し、位置を合わせることによって、ベースプレートとアンカーボルトの隙間を埋めることができます。
下の位置関係図をご覧いただければ、親・子フィラーの個々の回転でアンカーボルト偏心無し~最大偏心位置まで、無段階で対応できることが分かります。(図2)
アンカーボルトが正規に位置(ずれ0)にある場合は、親・子フィラーはボルトをはさんでお互いが向き合うようにセットされます。(図2:上側の2つの図)
仮に、中心位置から右側に(最大に)ずれた場合は、親・子が背中合わせにセットされます。(図2:下側の2つの図)
アンカーボルトが、0~最大偏心距離の間に位置する場合は、親・子をそれぞれ反対方向に回転させることによりフィットする位置に合わせることができます。

  • 図1
    親子フィラー
  • 図2
    親子フィラー

技術評価

親子フィラーは、一般社団法人建築鉄骨構造技術支援協会の技術評価(SASST16-02)を受けており、構造安全性が確認されております。

技術評価証は、「親子フィラー柱脚工法」と「K型親子フィラー柱脚工法」の2種類があります。前者はアンカーボルト径がM12~M80までの一般柱脚対応、後者は、M16・M20に限定した階段専用タイプについてのものです。

親子フィラーは、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されております。(KT-130088-A)

  • 技術評価証
  • 技術評価証

メリット

親子フィラーを導入することで、どのようなメリットがあるかをご紹介します。

鉄骨柱の建て方工事の効率化に!
鉄骨柱の建て方時に、ベースプレートの対角方向にある(最低)2本のアンカーボルトを親子フィラーで位置決め・固定することにより、個々の柱を基準位置に設置することができます。
これらの柱は、自立し、かつ、横移動しないので、建て方工事をスムーズに行うことができます。
施工の手戻り作業の解消に!
親子フィラーを使用することで、アンカーボルトの設置許容偏心距離の範囲内でアンカーボルトの設置誤差(基準位置からのずれ)を吸収できます。
そのため、従来一部で行われていた“台直し”や“ベースプレートの穴のあけ直し”といった性能上問題のある処置を回避することができます。
また、それによって、工程のスムーズな進行を手助けします。

施工例

OF48サイズ(アンカーボルトM48)を例にとり、親子フィラーの実際の設置例を紹介します。

  1. ベースプレートの穴径はφ90、アンカーボルトの径はφ48で、親子フィラー仕様の限界近くまで偏心が生じています。
  2. 上記の状態で、OF48の親子フィラーを設置しています。
  3. 鉄骨建て方前のアンカーボルトの状態です。
  4. 鉄骨建て方作業中の柱脚部の状態です。
  • 図1
  • 図2
  • 図3
  • 図4

※本工事では、12本あるアンカーボルトのうち、4本のアンカーボルトで位置決め、仮固定をして建て方を行いました。慣れや段取りにもよりますが、従来の建て方に比べ時間はかなり短縮されております。


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記事・広告

最近の雑誌・業界紙へ掲載の記事を紹介します。


  • 鉄構技術(p64-65)/2017(H29)年10月号

  • 建築技術(p8)/2017(H29)年11月号

  • 鉄構技術(p28)/2017(H29)年7月号