告示柱脚に比べ大きなべースプレート孔とアンカーボルトの隙間を埋める!

アンカーボルトヘの応力伝達(適応可否)

1次設計

タイプ 適用されるアンカーボルト 引張耐力 せん断力伝達
BPL下面の摩擦抵抗力による アンカーボルトのせん断抵抗力による
Lタイプ M16~M48 ×
Sタイプ M12,M52~M80 ×
Kタイプ M16,M20 設計上考慮しない ×
Qタイプ M12~M80 ◯(70%の耐力)

2次設計

タイプ 適用されるアンカーボルト 引張耐力 せん断力伝達
BPL下面の摩擦抵抗力による アンカーボルトのせん断抵抗力による
Lタイプ M16~M48
Sタイプ M12,M52~M80 ×
Kタイプ M16,M20 設計上考慮しない ×
Qタイプ M12~M80 ◯(70%の耐力)

Lタイプ

  1. 柱脚に生じる曲げ力および軸力は1次設計、2次設計ともに通常の露出柱脚設計と同様におこなうこととする。
  2. 柱脚に生じるせん断力は1次設計で、ベースプレート下部の摩擦抵抗力を柱脚のせん断耐力とする。
    せん断力が摩擦抵抗力を超えた場合は、アンカーボルトにせん断力を伝達できないものとする。 (せん断力処理対応をした場合は除く)
    2次設計では、ベースプレート下部の摩擦抵抗力を柱脚のせん断耐力とし、せん断力が摩擦抵抗力を超えた場合でもアンカーボルトにせん断力を伝達できるものとする。
  3. ベースプレートの設計はアンカーボルトの引張による曲げモーメントやコンクリート支圧による曲げモーメント等による。(一般の露出柱脚設計と同様に設計者が安全性の検討をおこなうこととする) ※L、S、Qタイプ共通
親子フィラー アンカーボルト アンカーホール径 許容偏心距離※1 ベースプレート
最大板厚
子フィラー 親フィラー
K1 K5 Ka F3 F5 Fa Fb
OF-L16 M16 φ40 ±9.0 20 17.5 40 4.5 38.5 50 4.5 16.0
OF-L16(20)※2 M16 φ40 ±9.0 25 17.5 40 4.5 38.5 50 4.5 20.0
OF-L20 M20 φ45 ±9.5 22 21.5 45 4.5 43.5 55 4.5 16.0
OF-L20(24)※2 M20 φ45 ±9.5 30 21.5 45 4.5 43.5 55 4.5 24.0
OF-L22 M22 φ50 ±11.0 32 23.5 50 4.5 48.5 60 6.0 25.0
OF-L24 M24 φ50 ±10.0 36 25.5 55 4.5 48.5 65 6.0 28.0
OF-L27 M27 φ55 ±11.0 40 28.5 60 4.5 53.5 70 6.0 31.0
OF-L30 M30 φ55 ±9.5 45 31.5 65 6.0 53.5 75 8.0 35.0
OF-L33 M33 φ60 ±10.5 50 34.5 70 6.0 58.5 80 8.0 39.0
OF-L36 M36 φ65 ±11.5 55 37.5 75 6.0 63.5 90 8.0 43.0
OF-L39 M39 φ75 ±15.0 60 40.5 85 6.0 73.5 100 8.0 47.0
OF-L42 M42 φ80 ±16.0 65 43.5 90 8.0 78.5 110 10.0 51.0
OF-L45 M45 φ85 ±17.0 70 46.5 95 8.0 83.5 110 10.0 55.0
OF-L48 M48 φ90 ±18.0 75 49.5 100 8.0 88.5 120 10.0 59.0
  • ※1 許容偏心距離とはアンカーボルト設置時の最大偏心距離です。
  • ※2 ( )はFb寸法です。

Sタイプ

  1. 柱脚に生じる曲げ力および軸力は1次設計、2次設計ともに通常の露出柱脚設計と同様におこなうこととする。
  2. 柱脚に生じるせん断力は1次設計、2次設計ともにベースプレート下部の摩擦抵抗力を柱脚のせん断耐力とする。
    せん断力が摩擦抵抗力を超える場合は、アンカーボルトにせん断力を伝達できないものとする。(1次設計、2次設計ともにせん断力処理対応をした場合は除く)
親子フィラー アンカーボルト アンカーホール径 許容偏心距離※1 ベースプレート
最大板厚
子フィラー 親フィラー
K1 K5 Ka F3 F5 Fa Fb
OF-S12 M12 φ35 ±8.5 19 13.5 35 4.5 33.5 45 4.5 8.0
OF-S52 M52 φ95 ±18.5 80 53.5 115 9.0 93.5 135 10.0 34.0
OF-S56 M56 φ100 ±19.0 85 57.5 120 9.0 98.5 140 12.0 35.0
OF-S60 M60 φ105 ±19.5 90 61.5 125 9.0 103.5 145 12.0 40.0
OF-S64 M64 φ110 ±20.0 95 65.5 130 9.0 108.5 150 12.0 43.0
OF-S68 M68 φ115 ±20.5 100 69.5 135 12.0 113.5 155 16.0 44.0
OF-S72 M72 φ120 ±21.0 100 73.5 140 12.0 118.5 160 16.0 44.0
OF-S76 M76 φ125 ±21.5 100 77.5 155 12.0 123.5 175 16.0 48.0
OF-S80 M80 φ130 ±22.0 100 81.5 160 12.0 128.5 180 16.0 52.0
  • ※1 許容偏心距離とはアンカーボルト設置時の最大偏心距離です。

Kタイプ(階段専用)

  1. 柱脚には曲げ・引張力を生じさせない。(アンカーボルトには引張力を生じさせない)
  2. 階段に作用する地震荷重や風荷重によるせん断力は、各階ごとに階段が設置される建築物の構造体で負担することとする。最下段(柱脚位置)において、せん断力を検討する場合は、ベースプレート下部の摩擦抵抗力を柱脚のせん断耐力とする。せん断力が摩擦抵抗力を超えた場合は、アンカーボルトにせん断力を伝達できないものとする。
  3. Kタイプは階段用のため一般柱脚には使用できない。
親子フィラー アンカーボルト アンカーホール径 許容偏心距離※1 ベースプレート
最小板厚
子フィラー 親フィラー
K1 K5 Ka F3 F5 Fa Fb
OF-K16 M16 φ62 ±20.0 16(12)※2 17.5 50 4.5 60.5 75 6.0 11.8
OF-K20 M20 φ66 ±20.0 16(12)※2 21.5 55 4.5 64.5 80 6.0 11.8
  • ※1 許容偏心距離とはアンカーボルト設置時の最大偏心距離です。
  • ※2 最小板厚(12)はササラ桁対応です。

Qタイプ(アンカーボルトにせん断力を伝達)

  1. 柱脚に生じる曲げ力および軸力は1次設計、2次設計ともに通常の露出柱脚設計と同様におこなうこととする。
  2. 柱脚に生じるせん断力は1次設計、2次設計ともにベースプレート下部の摩擦抵抗力、またはアンカーボルトの許容せん断耐力の70%を柱脚のせん断耐力とし、伝達できるものとする。ベースプレートとアンカーボルト孔の隙に、専用グラウト材充填が必須条件となる。
親子フィラー アンカーボルト アンカーホール径 許容偏心距離※1 ベースプレート
最小板厚
子フィラー 親フィラー
K1 K5 Ka F3 F5 Fa Fb
OF-Q12 M12 φ35 ±8.5 16 13.5 35 4.5 33.5 45 4.5 5.0
OF-Q16 M16 φ40 ±9.0 19 17.5 40 4.5 38.5 50 4.5 5.0
OF-Q20 M20 φ45 ±9.5 19 21.5 45 4.5 43.5 55 4.5 5.0
OF-Q22 M22 φ50 ±11.0 22 23.5 50 4.5 48.5 60 6.0 6.0
OF-Q24 M24 φ50 ±10.0 22 25.5 55 4.5 48.5 65 6.0 6.0
OF-Q27 M27 φ55 ±11.0 25 28.5 60 4.5 53.5 70 6.0 6.0
OF-Q30 M30 φ55 ±9.5 25 31.5 65 6.0 53.5 75 8.0 8.0
OF-Q33 M33 φ60 ±10.5 28 34.5 70 6.0 58.5 80 8.0 8.0
OF-Q36 M36 φ65 ±11.5 28 37.5 75 6.0 63.5 90 8.0 8.0
OF-Q39 M39 φ75 ±15.0 32 40.5 85 6.0 73.5 100 8.0 8.0
OF-Q42 M42 φ80 ±16.0 32 43.5 90 8.0 78.5 110 10.0 10.0
OF-Q45 M45 φ85 ±17.0 36 46.5 95 8.0 83.5 110 10.0 10.0
OF-Q48 M48 φ90 ±18.0 40 49.5 100 8.0 88.5 120 10.0 10.0
OF-Q52 M52 φ95 ±18.5 40 53.5 115 9.0 93.5 135 10.0 10.0
OF-Q56 M56 φ100 ±19.0 45 57.5 120 9.0 98.5 140 12.0 12.0
OF-Q60 M60 φ105 ±19.5 45 61.5 125 9.0 103.5 145 12.0 12.0
OF-Q64 M64 φ110 ±20.0 45 65.5 130 9.0 108.5 150 12.0 12.0
OF-Q68 M68 φ115 ±20.5 50 69.5 135 12.0 113.5 155 16.0 16.0
OF-Q72 M72 φ120 ±21.0 55 73.5 140 12.0 118.5 160 16.0 16.0
OF-Q76 M76 φ125 ±21.5 55 77.5 155 12.0 123.5 175 16.0 16.0
OF-Q80 M80 φ130 ±22.0 55 81.5 160 12.0 128.5 180 16.0 16.0

親子フィラーQグラウトの施工

親子フィラーQは、鋼製のフィラーとOFQグラウトで構成されます。
OFQグラウトは、所定の手順に従って、施工会社(元請け)様に施工をお願いしております。
以下に、簡単な施工の流れを示します。(施工上の規定や詳細は「親子フィラーQ施工マニュアルをご参照ください。)

  • 1

    練混ぜ水にQグラウトを投入し、ハンドミキサーで2分士10秒を目安に練り混ぜる。

  • 2

    テーブルフロー試験で流動性を確認する。(容器φ50×高100mmを使用)

  • 3

    直径15〜25cmの範囲内であることを確認する。

  • 4

    注入枠の幅mmを標準とし、ベースプレートの上端面付近まで注入する。

  • 1

    注入しながら打撃で流動化を促進させる。

  • 6

    グラウト注入後、アンカーボルト付近を加圧しグラウト材をしっかり充填させる。

1袋当りの標準練り

練上り温度(°C) 練混ぜ水(L) 粉体(kg) 練上り量(L)
5~35°C 4.6(4.2~4.9) 25(1袋) 約13

注意事項

  1. 外気温度、練混ぜ水温度、使用機械により流動性が変動するため、試し練で水量を確認すること。
  2. 現場環境に応じてあらかじめ冷却、又は温めた練混ぜ水を使用して、練上り温度が5°C~35°C以下となるように調整する。
  3. 練混ぜ水は有機不純物等を含まない清水(水道水)を使用する。
  4. 練混ぜは均一に混ぜるため800回転以上の高速ミキサを使用する。
  5. 混練後のグラウト材は15分以内に使い切ること。流動性試験で使用したグラウトは再使用しない。

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